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「飲水量・尿量」の変化にご注意を!

皆様、こんにちわ。富士市の「中里ミル動物病院」院長の渡邉です。

寒さも一段と厳しくなってきましたが、皆様のワンちゃんネコちゃんの体調はいかがでしょうか?

寒い季節はトイレに行くのが億劫になるこの季節ですが、今回は「飲水量と尿量について」お話をしたいと思います。




1:飲水量や尿量の極端な変化は病気のサイン!?

我々人も含めた全ての動物は、体の中に水分を保持して生命を維持しています。過剰になれば浮腫むくみとなり、不足すると脱水状態となり命の危険にさらされます。

適正な水分バランスを保つために体は飲水により水分を補給し、不要な水分を尿として排泄しています(実際はより複雑な機構が関与していますが)。

ですから、飲水量や尿量の極端な変化は病気のサインであることが多いのです。放置しておくと病気が進行したり、命の危険にさらされることがありますので注意が必要です。

代表的な病気として、
  • 腎臓病
  • 糖尿病
  • 子宮蓄膿症
などが挙げられます。

飲水量尿量の変化に加えて、体重減少や食欲の増減などがある場合は特にご注意ください。

2:簡単!飲水量・尿量のチェック方法!

通常、犬の一日当たりの飲水量は体重1キロあたり100ml以下、尿量は体重1キロあたり50ml以下といわれています。

とはいえ、正確な飲水量・尿量を量るのは難しいですよね。そこで、初心者でも簡単にできる、簡易的なチェック項目をいくつか挙げてみました。

飲水量計測のポイント : 水はペットボトルに入れてから注ぐべし!
ペットボトルにあらかじめ飲水用水を入れて置き、そこから器に水を入れてあげます。そして、一日の最後にペットボトル内に残った水の量を量れば、おおよその一日の飲水量を確認することができます。

尿量計測のポイント : ペットシーツを計測するべし!
排尿後のペットシーツの重さを量ることにより、おおよその尿量を確認することができます。予めシーツの重さを秤に乗せて、シーツ分の重さはマイナスにしておくことをお忘れなく!

以上が自宅で出来る簡単なチェック法ですが、実際には、水をこぼしちゃったり、多頭飼育や外で飼っているなどでなかなか思うようにいかないこともあると思います。そんな時は、なんとなく多い少ない、感覚的な感じで判断して問題ありません。

つまり・・・
  • 最近、水を飲む姿をよく見る。
  • 器の水がすぐ無くなる。
  • トイレのペットシーツやトイレ砂を変える回数が増えた気がする。
  • 散歩中おしっこばっかりするようになった。etc…
病的な飲水尿量の時は明らかな変化が起こっているはずです。「いつもと違う」時は一度獣医師に相談してみることをお勧めいたします。

中里ミル動物病院 獣医師 渡邉




ミル動物病院では1月~3月に健康診断『ワンニャンドック』を実施ししております。
当院でも健康診断プランもご用意していますので、体調で気になる事がある方は遠慮なく当院受付もしくは獣医師にご相談ください。

中里ミル動物病院
院長:渡邉




以上、今月のコラムでした。ご不明な点、ご相談は当院までご連絡ください。


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